プリンシプルのない日本 [エッセー essai]
プリンシプルprinciple (原理、原則、主義、(規律))
少し前、白州次郎が話題になっていた。けれど、接する機会を逸してしまっていました。なぜだろう。まあ、そんなことはよくあることかもしれないけれど、ようやく、最近になって、白州次郎のエッセイをまとめた「プリンシプルのない日本」(新潮文庫)を読むことができました。
8月15日を前にしてこの本を読むことの意義は非常に高いんだ、と思います。決して8月15日という日を前に必ず読むべきというわけではないけれど、この本の内容はまさに、農民・白州次郎の眼を通した、戦後日本、殊に政治・行政を鋭く批評しています。
そして、その批評は、吉田茂政治を中心に書かれていますが、その批評内容は、今に通じるんです。特に、行政・公務員の有様なんかは、今よく報道されていることと変わらないのです。
つまり、60年近く前の政治・行政の状態を今でも引きずっている、変化がない、とも言えるのではないでしょうか。いえ、戦前から変わらないんじゃないのかな、とそう思わされます。ということは、今、政治・行政改革を行おうと大なたを振るっても、そう簡単にはいかないんだ、と妙に納得してしまう(実際、改革、改革、といっても、目に見えて現れない、むしろ、悪くなっている、ということもある。難しさはそこにあるんだと思います)。その他、憲法改正論議にも一言二言。なぜ、憲法改正論議が今あるのかを理解するのにも役立つでしょう。
この「プリンシプルのない日本」を読むは、白州の人物交流の広さから、当時の政治・行政・経済の様子を白州のディスクールから知られてくれる。とかく分かりづらい戦後混乱の政治の様子を、白州のディスクールにより、平明に明らかにしてくれる、とても面白い本です。
少し前、白州次郎が話題になっていた。けれど、接する機会を逸してしまっていました。なぜだろう。まあ、そんなことはよくあることかもしれないけれど、ようやく、最近になって、白州次郎のエッセイをまとめた「プリンシプルのない日本」(新潮文庫)を読むことができました。
8月15日を前にしてこの本を読むことの意義は非常に高いんだ、と思います。決して8月15日という日を前に必ず読むべきというわけではないけれど、この本の内容はまさに、農民・白州次郎の眼を通した、戦後日本、殊に政治・行政を鋭く批評しています。
そして、その批評は、吉田茂政治を中心に書かれていますが、その批評内容は、今に通じるんです。特に、行政・公務員の有様なんかは、今よく報道されていることと変わらないのです。
つまり、60年近く前の政治・行政の状態を今でも引きずっている、変化がない、とも言えるのではないでしょうか。いえ、戦前から変わらないんじゃないのかな、とそう思わされます。ということは、今、政治・行政改革を行おうと大なたを振るっても、そう簡単にはいかないんだ、と妙に納得してしまう(実際、改革、改革、といっても、目に見えて現れない、むしろ、悪くなっている、ということもある。難しさはそこにあるんだと思います)。その他、憲法改正論議にも一言二言。なぜ、憲法改正論議が今あるのかを理解するのにも役立つでしょう。
この「プリンシプルのない日本」を読むは、白州の人物交流の広さから、当時の政治・行政・経済の様子を白州のディスクールから知られてくれる。とかく分かりづらい戦後混乱の政治の様子を、白州のディスクールにより、平明に明らかにしてくれる、とても面白い本です。
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